「プログラマー」「デザイナー」「営業職」の採用に成功中!~障害のある大学生採用をやらない手はない~

 
「プログラマー」「デザイナー」「営業職」の採用に成功中!
~障害のある大学生採用をやらない手はない~
株式会社LIXIL Advanced Showroom エンプロイーオペレーション部 八重樫様
LIXIL Advanced Showroom
 

1)採用検討前:専門職としての採用に可能性を感じた

- 新卒障害者採用を始めようと思ったきっかけを教えてください。
部署から専門職(プログラマー)の採用依頼があったことがきっかけです。
それまでは、就労移行支援事業所からの中途採用オンリーで、募集職種はアンケート入力やデータ集計などの事務業務や清掃などでした。
既存の採用手法ではなかなか難しく、何か新しい方法をしなければと思っていたときに、「プログラミングを勉強している大学生で採用するのはどうかな?」と考えました。以前、エンカレッジさんで「新卒採用のプラットフォームがある」と聞いていたことを思い出し、まず話を聞いてみよう!となりました。
- ありがとうございます!新卒障害学生採用の検討は社内でスムーズに進みましたか?
これまで(有料の)エージェントを利用したことがなかったので、採用フィーを払うことが一度もありませんでした。そこで、中途採用は有期契約からスタートする採用で実施していたのですが、新卒採用でも有期契約の採用にして、経営陣に対してハードルを下げていくことをしました。費用対効果やリスクを考えた時に、チャレンジすべきものであるとエビデンスと突き合わせて示すことができました。
あとは、「責任は私が取る!」とはっきり言いました。役職はないんですけど(笑)上司はもちろん社長も「あなたに(八重樫さんに)任せるからさ」というスタンスで「やりたいならやってみな」という社風もありがたかったと思います。
- 実際に新卒障害者採用を始めるときに不安はありませんでしたか?
それまで就労移行支援事業所等の支援センターでの説明しかしたことがなかったので、学生に何を聞いて、何を伝えれば良いのかわかりませんでした。そのため社内で新卒採用をしてる担当者に、学生にどういうことを聞くのか、どういうことを伝えるのかノウハウがあったので、最初は一緒に説明会に入ってもらい、「学生生活では何に力を入れてるんですか?」等、学生に適した内容を聞いていけばいいんだということを学んでいきました。
 

2)選考段階:雇用条件ではなく、やりがいを重視する学生と出会うために実習を実施

- 家でも就活オンラインを活用しようと思ったのはなぜですか?
プラットフォームを見せていただいてクオリティの高さ、伝えられることの多さが充実していて、表現できることも多いと思いました。
あと座談会や説明会の機会もそうですね。営業担当の方に相談させてもらって、マッチングのクオリティが下がるのではないかという懸念が払拭できたんですよね。新卒採用でも実習を通して弊社にエントリーしたいと思ってもらうようにしたいという気持ちは変わらなかったので、我々のやり方で募集方法を工夫させてもらえたのも大きかったです。
- 具体的には家でも就活オンラインのどんな部分がいいと思いましたか?
弊社は条件がいい会社ではないんです。働き方も土日休みじゃないし、シフト制だし、有期契約だし、それでも魅力を感じてもらえるような実績や、精神障害者保健福祉手帳を持った人が活躍できる場があること、サポート体制を伝えられる機会がもらえることがとてもありがたかったです。この条件でもこの会社に入りたい!と思う人と出会えること、これがなければ採用は難しかったのではないかと思います。
媒体だと条件で見る人が多いように感じます。条件重視の人が多い中、家でも就活オンラインのイベントに参加すると、やりがい重視で選んでもらえる。やりがい重視で選んでいる人は、入社後の定着率や活躍する場も大きく変わってくるんです。
- やりがい重視の学生と会うためにどんな工夫をされていますか?
募集段階で説明会だけでなく、業務をリアルに感じられる実習を作りました。実習は、会社が学生を選ぶというよりは、学生が「これを仕事としてやりたいかどうか」を考える時間と位置付けています。
オンライン接客の仕事は、イメージすらできないことが多いと思うので、リアルに感じてもらえるように作っています。あとは、会社はどういう考え方なのかを包み隠さず伝えて、面白いと思えるか、お客様の理想の家づくりを一緒に考える役割になる、暮らしに関わるところをどう提案に繋げていくかを感じられるかどうか、感じられない場合は多分違うんだと思うんです。実習を通じて、この仕事をやりたいと思ったかどうか、やりたいと思って選考を希望してくれた人は自動的に面接に繋がるようになっています。これは結果論ですが、実習でこの仕事をやりたいと思った人は面接での熱意も面接官に伝わると思っています。
 

3)入社後:「プログラマー」「デザイナー」「営業職」として7名の新卒障害者採用に成功

新卒障害者採用で入社された方の活躍
- これまで複数名の新卒障害者採用をされてきたと思いますが、入社後の皆さんの活躍はいかがですか?
まず、プログラマーとして入社した社員は2年目で正社員になっています。ちょうど新しいシステムに移行するタイミングで、どんな不具合が発生しそうなのか、全部できるかどうかを1個1個検証してもらっています。さらに、申請が紙からシステムに変わるので、新たなフォーマットも作成しています。

初めてオンラインコーディネーター(接客)として採用した社員は、業務をどんどん覚えて、デビューして数ヶ月ですが接客対応をしています。日報を読んでいると、自ら体調管理をしていることや日々学んでいることがわかり、やりたいと思った仕事をやれているのではないかと思います。本人から体調を伝えてくれるのでサポートもしやすいですし評価が高いです。

デザイナー職の社員は、会社全体で発信している資料作成に加えて、動画作成まで担当しています。
障がいのあるお客さまご案内ガイドのデザインや、ダイバーシティアンドインクルージョン経営で、社内外で発信していく動画も作成しています。東京労働局から依頼を受けたオンラインによる職場見学会の業務紹介も動画の編集もお願いしています。デザインもアナログだけでもないし、資料だけでもなく、いろんな多岐にわたる業務を入社半年ほどで担当しているし、しっかりできているんですよ。

私のアシスタント的な仕事をしている社員は、メンバーと1on1を実施して理解を深めたり、ユニバーサルマナー検定で障害の勉強をしたりしています。元々、文章を書くスキルのある人なので、マニュアルを作った経緯や、どんなふうに活用して欲しいのか、どんな思いで作ったのかをストーリーにのせて届けることで価値が上がるので、どんな言葉を添えたらいいかメッセージを考えてもらっています。チームのみんなに負担になっているものをヒアリングしてもらって、みんなの心の負担が減るようになるかをリーダーシップをとって考えたり、提案までしてくれています。本当に活躍してくれています。
みんな自分たちで仕事をとってくる主体的な姿勢があるんです。

来年は3名入社する予定です。全員この会社だから入りたい、この仕事だから入りたいと思っているメンバーたちなので活躍してくれるんじゃないかなと思っています。

私たちは、障害種別に一切こだわりはなくて、気にしたことがないくらいです。お人柄で判断していますし、採用してから「なんて障害だっけ?」とかあるくらいです(笑)。障害者採用の社員の8割くらいが精神障害者保健福祉手帳を持った人だったのは蓋を開けてわかったことなのです。
- 入社時研修や部署配属後もスムーズに受け入れは進みましたか?
はい、研修は他の新卒社員と一緒に参加してもらっています。
接客マナーや商品知識など、ベースの部分はみんなで一緒に2ヶ月研修を受けます。その後、所属部署で先輩に帯同して、先輩の様子を見て勉強していきます。一般の新卒社員と一緒に受けるので、逆に負担はないですし、別の負荷がかかることもないですし、今のところ障害者採用だから研修についていけないとか何ひとつなく、同じフィールドでやっています。
部署配属後も、本人が障害のことを言える人だったので、特に人事が間に入る必要はなかったですね。あと、障害の有無に関係なくオンライン上で質問ができる部屋もあり、わからないことがあった時にすぐに聞ける環境があります。
障害者採用を始めたばかりの頃は、事前の研修をしたり、受け入れに抵抗を示されることもありましたが、心配な時は連絡をくれるし、既存社員でメンタル不調者の復職を受け入れていますし、障害者雇用を始めて7年経つので、受け入れに対して否定から入らない風土ができてきています。
何かあったら人事が入るという姿勢を見せることも大事だと思います。部署に押し付けるみたいなことはしないのが重要で、一緒にやっていくという姿勢を見せるのが大事です。
- 新卒障害者採用における今後の課題はなんですか?
4月まで入社を待たないといけない!ただそれだけです(笑)社内でも新卒は違うという認識があり、「こういう仕事をやってもらいたいんだけど新卒でやってもらえない?」と言われていて、新卒の価値がめちゃめちゃ高いんです。
雇用率のために採用しているわけではないので、欲しい人材はすぐ欲しい!となるため、入社を待つのがデメリットですね…。それでも「新卒でお願いします」と部署から言われるくらい価値が高いです。
理由としては、入社した時のモチベーションの高さがすごく大きい、選んできてくれているというのがすごく伝わるんです。考え方もしっかりしてる、なぜうちに来たのかもしっかりした理由がある、ブレない動機を持っているんですよね。
- 新卒障害者採用を検討している企業様に一言あれば是非
新卒採用は金の卵だらけ。知らないだけでやってみたら働く意欲が高く、障害の有無関係無しに優秀な人に出会える、それが障害者雇用における新卒採用の魅力です!条件じゃなくやりたい人と出会える、働くのが初めてだからこそやりがいから仕事を探す人が多い。他社様が参入されないほうが嬉しいくらいですが(笑)、本当に魅力がありますよ!
障害者雇用における新卒採用
※実習の定義
ご本人にとって:本当にこの会社、この仕事で「はたらきたい」「貢献したい」と思えるか確認いただく。これから始まる長い社会人生活を考えたとき、弊社がそれに値する企業なのか、見定めて頂く時間です。
実習担当者にとって:面接官への報告書に記載する内容を確認する。
(実習に向き合う姿勢、ご本人がイキイキと取り組めているか等)
ご本人と様々なコミュニケーションを取り、特性による不安点に対し、会社が出来る工夫の提案検討。
弊社担当者より
新卒採用は正社員じゃないと採用できないのではないか、給与や勤務形態などを見直す必要があるのではないかなど雇用条件を議論しがちですが、LIXIL Advanced Showroom様では契約社員での専門職採用を毎年されています。
学生に興味を持ってもらう、選んでもらう、ファンになってもらう、常に学生ニーズに合わせた姿勢を大切に行動されているからこそ、入社後に活躍する社員の採用に成功されているのだと思います。
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