
就職活動を始めるのは誰にとっても大きな挑戦です。特に、障害を持つ学生の方にとっては参考にできる情報がまだまだ少なく、悩みや不安が多いものかと思います。そんな障害学生の就活について、今回は、障害者雇用で内定を獲得された山田さん(仮名)にお話を伺い、リアルな体験談とアドバイスをお届けします。
🟩内定者プロフィール
氏名 | 山田さん(仮) |
---|---|
障害 | 身体障害(下肢障害) |
文理 | 文系 |
内定先 | 大手電子機器メーカー |

就活を始めたきっかけ
ー山田さんが就活を始めたのは大学3年生の夏からとのことですが、どうしてそのタイミングで動き始めたんですか?
山田さん:正直、特別な理由があったわけじゃないんです。「そろそろ始めないといけないな」とぼんやり思って、最初は業界も職種も絞らずに幅広く情報収集をしていました。
ーなるほど。具体的にはどんなことをされたんですか?
山田さん:夏のインターンに応募したり、説明会に参加したりしました。ただ、倍率が高いと聞いていたので、落ちてもあまり気にしないようにしていましたね。
ーインターンや説明会の中で特に印象に残ったことはありましたか?
山田さん:はい。業界ごとに求めるスキルや人物像が違うことを実感しました。それまでは「就活はみんな同じ準備をすればいい」と思っていましたが、それが間違いだと気づきましたね。
障害者雇用と一般雇用、どちらを選ぶか
ー就活では、障害者雇用と一般雇用のどちらで応募されましたか?
山田さん:最初は一般雇用を中心に考えていました。障害者雇用については情報が少なかったこともあって、「給与が低い場合もある」という話を聞いて少し抵抗感があったんです。
ーそうなんですね。その後はどう対応されたんですか?
山田さん:インターンや面接で、自分の状況を正直に伝えつつ、企業がどのように評価してくれるかを確認しました。結果的に、一般雇用で受けた企業の中に自分に合うところを見つけることができました。
ー障害者雇用に抵抗がある学生も多いと思いますが、何かアドバイスはありますか?
山田さん:一度でも説明会やイベントに参加してみると、意外な発見があります。全ての企業が低い給与を提示しているわけではなく、むしろ積極的に採用してくれるところも多いです。
支援サービスやエージェントの活用について
ーエージェントや大学のキャリアセンターなどのサポートは利用しましたか?
山田さん:はい、エージェントには大変お世話になりました。特に、面接練習や企業選びのアドバイスが役立ちました。自分だけでは見つけられなかった視点を教えてもらえたのが大きかったですね。
ー大学のキャリアセンターは利用されましたか?
山田さん:求人情報は参考にしましたが、面接練習などは友人同士で行った方が有意義でした。キャリアセンターの支援は「安心させる」ようなアプローチが多くて、自分には物足りないと感じたんです。
ー具体的にエージェントを利用する際に意識したことはありますか?
山田さん:自分の希望条件をはっきり伝えることです。曖昧なままだと、適切な提案をしてもらえないので、職場環境や仕事内容について細かく伝えました。
ーエージェントとして「家でも就活オンライン」を利用されたと伺いましたが、キャリアセンターとどのように使い分けましたか?
山田さん:「家でも就活オンライン」は特に、企業とのマッチングや実際の面接練習に強みを感じました。例えば、障害者雇用に特化した企業情報をたくさん持っているので、自分が希望する条件に合った企業を効率的に見つけることができました。一方で、キャリアセンターでは大学独自の求人情報をチェックしていましたが、アドバイスの深さという点では「家でも就活オンライン」が圧倒的でした。

自分の就活の軸の整理の仕方
ー山田さんは就活中に、どのように自分の希望条件を整理しましたか?
山田さん:まず、自分の体調や生活に合わせて譲れない条件をリスト化しました。たとえば、「立ち仕事が少ない職場」や「都内勤務」などです。面接では、その条件を具体的に伝えるようにしました。
ー企業側の反応はいかがでしたか?
山田さん:どの企業も真摯に聞いてくれて、できる範囲での配慮を提案してくれました。これが結果的に、自分が安心して働ける企業を見つける助けになりましたね。
ー条件を明確にする上で、特に役立った方法はありますか?
山田さん:友人やエージェントとの会話ですね。他の人の視点を取り入れることで、自分では気づけなかったポイントに気づけました。
就活中の焦りや不安の対処方法
ー就活中、不安や焦りを感じた時期はありましたか?
山田さん:ありましたよ。特に内定が出る前の12月から2月くらいは、「このまま無職になったらどうしよう」と不安でした。でも、自分に合う企業は必ずあると信じて、気持ちを切り替えるようにしました。
ーどのように気持ちを切り替えたんですか?
山田さん:とにかく行動することです。説明会に参加したり、面接を受けたりして忙しくすることで、余計なことを考えないようにしました。
ー不安な時期を乗り越えるために、特に心がけたことはありますか?
山田さん:自分にプレッシャーをかけすぎないことです。就活がうまくいかない時期でも、「今はその時期なんだ」と割り切るようにしました。
これから就活を始める後輩たちへ
ー最後に、これから就活を始める後輩たちにメッセージをお願いします。
山田さん:就活は、自分に合う会社を見つけるまでの道のりです。一社落ちたくらいで落ち込む必要はありません。会社は星の数ほどありますから、根気よく探してください。そして、自分の希望や条件を明確にして、それを企業に伝えることを忘れないでください。
ー具体的なアドバイスをありがとうございます。他に、何か後輩に伝えたいことはありますか?
山田さん:そうですね、「情報収集を怠らないこと」と「自分を信じること」が大事だと思います。障害を理由に諦める必要は全くありません。
いかがでしたでしょうか?
就活は大変なことも多く、時には不安や焦りからしんどくなることもあります。
ですが、山田さんのように少しずつ自分なりのペースで前進することで、自分に合った会社と出会うことができます。
そんな先輩たちの話を更に詳しく聞くことができるセミナーがこちらです。

<家でも就活オンライン就職フェス 冬>障害のある先輩直伝!就職活動・働き方セミナー
実際にやってみたからこそ分かる障害者雇用ならではのポイント/落とし穴など、就活を成功させた先輩や、現役社員の方のリアルな話を聞けるチャンスです。
ロールモデルを見つけて、就活の不安を解消しましょう!
詳細はこちらから▶https://career.en-booster.jp/ids/winterfes26/#pg03