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ダイバーシティ就活 for IT・技術系障害学生
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当プロジェクトの背景と実現したいこと
私たちエンカレッジは、発達障害など働きづらさを感じる若者の就職支援を2013年から開始し、これまでに1,000 名以上の若者の就職をサポートしてきました。
現在、日本の高等教育機関には多くの障害学生が在籍しています。独立行政法人日本学生支援機構(以下JASSO)によると、平成30年の障害学生数は33,812人、なかでも、精神・発達障害学生数の伸びは顕著で、この5年間で5,030人から14,817人と、約3倍になっています。
障害のある学生は、修学において、例えば試験時間の延長や履修の支援など、障害特性に応じた様々な配慮が必要になりますが、中でもサポートが難しいのが就職活動です。売り手市場と言われている新卒採用においても、障害学生全体の就職率は58%にすぎません。とりわけ、精神・発達障害のある学生は採用されにくく、その就職率は47%に留まっています(※)。精神・発達障害のある学生の場合、障害特性上、社会性やコミュニケーション力が重視される面接に対する苦手意識や、学業との両立、複雑化・早期化する就職活動を段取りよく進めることの難しさなどがあり、また、企業側も配慮の仕方がわからないことなどが、就職の足かせになっています。
(※平成30年障害のある学生の修学支援に関する実態調査[JASSO]より)
しかし、そんな学生の中には、高度な専門技術やITスキルを持った障害学生が多くいます。彼・彼女らにとって悩ましいのが、そのスキルを生かせる場所が非常に少ないこと。
従来の障害者雇用枠では、一定の配慮が受けられ働きやすさは整っているものの、専門性が評価される形の雇用は少なく、物足りなさを感じてしまいます。一方、一般雇用枠での就職を目指そうとすると、社会性やコミュニケーション力などの観点からなかなか採用されにくく、採用されても職場で配慮を受けにくいという課題があるのです。
目指すのは、適切な配慮を受けながら専門性を生かして働ける、新しい雇用の形。
そこで私たちエンカレッジが目指すのは、適切な配慮を受けながら、専門性を生かして働ける新しい雇用の形、いわば「ダイバーシティ雇用」です。
ダイバーシティ雇用を実現するには、企業側には、
- 専門性を適切に評価し、やりがいを感じられる仕事を用意すること
- 障害特性上の困難さがあることに配慮し、サポートすること
といった歩み寄りが求められます。学生側にも、企業が定着を支援できるよう、
- 自己理解、社会性の習得
- 企業にお願いしたい配慮の見える化
といった歩み寄りが必要であると考えています。
「ダイバーシティ就活 for IT・技術系障害学生」では、これまでの就労支援経験を生かし、この両者の歩み寄りをサポートしながら、マッチングできる機会をつくっていきます。
主な活動内容
マッチングイベントを開催し、ITスキルを生かした就職を実現
2018年2月、エンカレッジでは「みんなでサポート就活」という就職マッチングイベントを実施しました。こちらは、これまで就活に取り組んできたが上手くいかなかった人、卒論・修論などを提出してから就活しようと決めていた人など、年度内になるべく内定を取りたい、と願う卒業回生の学生向けに企画したマッチングイベントです。
一般雇用と障害者雇用(事務系・IT系)の3回に分けて実施した結果、企業17社、大学22校(短大・大学院含)から34名の学生が参加しました。うち11名が参加企業に内定し、そのうち3名が専門職(主にプログラマー職)で採用されました。
IT人材不足などの影響により、中小企業にとってはIT系職種での採用、特に若手人材の採用は年々難しくなっています。障害のある学生がITなどの専門性を生かして活躍できる機会が拡がることは、IT人材不足という社会課題の解決にもつながると考えています。
これからの動き
2019年度の「ダイバーシティ就活 for IT・技術系障害学生」では、
- 学生の持つ専門性と必要な配慮事項を見える化
- 企業の業務内容や、サポート可能な配慮の見える化
をサポートしながら、10~12月、2月にかけて、企業とのマッチングイベントを予定しています。イベントを複数回実施することで、一度参加したもののマッチングに至らなかった学生も再チャレンジできる機会を創っていきます。また、このBoosterキャリアを通じて、オンラインでのマッチングも行っていきます。
この「ダイバーシティ就活 for IT・技術系障害学生」に参加してみたい学生、学生の就職活動をサポートしている大学や支援機関の皆さま、そして、このような学生の採用にご関心のある企業の皆さまのご登録をお待ちしています。
(※現在、本プロジェクトは募集を締め切っております)